手厚い保育について
当園の手厚い保育体制について
当園では日中の活動をする時間帯に厚生労働省の定める基準よりも1名多く配置し、12名の子ども達に4名の保育者で対応する体制を整えております。保育は手厚い方が事故を防止しやすいことは想像が難しくないと思いますが、この項では事故の防止だけでなく児童の発達に対する影響など様々なメリットについても説明いたします。
厚生労働省の定める保育施設の保育者の配置基準について
日本の保育施設は、公立の認可保育園と私共のような企業主導型保育園のいずれも、厚生労働省によって以下の基準が定められています。
0歳児:保育者1人につき3人まで
1歳児:保育者1人につき6人まで
2歳児:保育者1人につき6人まで
当園の配置について
当園では、子どもたちが活発に活動する10時から17時などの時間帯に、より充実した活動を行い、事故を防止するため、基準よりもさらに1名多い保育者を配置しています。
例えば、0歳児2名、1~2歳児10名の場合、基準では3名の保育者が必要とされていますが、そらにじではこれに1名を加え、4名の保育者を配置しています。
手厚い保育が与える良い影響について
0~2歳の子どもに対する手厚い保育は、愛着形成において非常に重要な役割を果たします。愛着とは、子どもが特定の大人(主に保護者や保育者)と築く強い情緒的な絆のことです。愛着形成がしっかりと培われることで、子どもは安心感と信頼感を持つことができ、将来的な人格形成に良い影響を与えます。
安心感と信頼感の育成
手厚い保育では、子どものニーズに迅速に応えることが重視されます。例えば、泣いているときにはすぐに抱きしめてあげたり、おむつを交換する際に優しく声をかけたりします。これにより、子どもは自分が大切にされていると感じ、保育者に対して信頼感を築きます。この信頼感は、将来に他者との関係を築く上で非常に重要な人格の基盤となります。
自己肯定感の向上
手厚い保育では、保育者の少ない保育よりもより子どもの行動や感情を肯定し、受け入れることが可能です。例えば、子どもが新しいことに挑戦したときや表現をした時に、その一人ひとりその気持ちや取り組む過程について個別に受け止め肯定的に対応することが出来ます。これにより、子どもは自己肯定感を高め、自分に自信を持つようになります。この自己肯定感は、将来の学習意欲や社会生活での積極性に繋がります。
ストレス対処能力の向上
手厚い保育を受けた子どもは、ストレスに対する対処能力も高まります。小さな子どもはまだ自己調整が未熟なため、環境の変化や不快な出来事に対してストレスを感じやすいです。しかし、手厚い保育を通じて安心感と信頼感を得た子どもは、保育者のサポートを通じてストレスを上手に乗り越える力を養います。この能力は、将来の困難な状況にも冷静に対処する力となります。
社会性の発達
手厚い保育を通じて形成された愛着は、社会性の発達にも寄与します。子どもは信頼できる大人との安定した関係を基盤にして、他の子どもや大人との関わりを学びます。これにより、協調性や共感性が育まれ、社会生活において円滑なコミュニケーションを図る力が身につきます。
0~2歳の子どもに対する手厚い保育は、愛着形成を通じて安心感、信頼感、自己肯定感、ストレス対処能力、社会性など、将来の人格形成において非常に重要な要素を育みます。このような基盤を持つことで、子どもは自信を持って様々なことに挑戦し、健やかな成長を遂げることができます。
ミニコラム「愛着形成ってなに?」
愛着形成とは、子どもが特定の養育者と強い絆を築くプロセスのことです。特に0歳から2歳の間に、このプロセスは非常に重要で、子どもが安心感や安全感を感じるために不可欠な要素です。
アタッチメントとは?
アタッチメント(愛着)とは、子どもが特定の養育者に対して示す深い感情的な絆です。これにより、子どもは安心して成長することができます。養育者が子どもに対して一貫して優しく反応することで、子どもは信頼感と安心感を育みます。
愛着行動とは?
愛着行動(あいちゃくこうどう)とは、子どもが養育者との絆を強化するために示す行動です。たとえば、泣いたり、抱きついたり、微笑んだりすることが愛着行動の一例です。これらの行動を通じて、子どもは自分の感情やニーズを伝え、養育者からの温かい反応を引き出します。
愛着形成の将来への影響とその重要性
愛着形成が育まれると、子どもは将来的に他人との健全な関係を築く基礎を身につけます。例えば、不安を抑制したり、自信を持って新しいことに挑戦したり、他人と信頼関係を築いたりする力が生まれ、ここで育まれた人格の基盤が様々な能力や資質を育みます。そのため、愛着形成は、子どもの心身の健全な発達において非常に重要です。子どもが安心して成長できる環境を整え、愛着形成を育むことが、親や保育者の大切な役割です。